R&Bの選曲とは自己実現である
本日は、少し意識の高い話をしたい。
テクニックや機材の話ではない。
「なぜその曲を選ぶのか」という、もっと内側の話だ。
プレイリストは、最小の自己表現である
人は日常の中で、無数の選択をしている。
何を着るか。
何を食べるか。
どこへ行くか。
その中でも、プレイリストほど嘘をつきにくいものはない。
SNSでは格好をつけられる。
言葉では誤魔化せる。
だが、曲の並びは誤魔化せない。
・なぜこの曲から始めたのか
・なぜこの流れで繋げたのか
・なぜこの曲を最後に残したのか
そこには、その人の性格や価値観、今の状態が静かに滲み出る。
プレイリストとは、
最小単位の自己紹介なのだと思う。
選曲することで、人は自分を構築している
DJが曲を選ぶという行為は、
単なる「再生順の決定」ではない。
何をかけるか。
何を外すか。
何を今は鳴らさないか。
それらはすべて、
自分はどんな人間でありたいかという選択でもある。
盛り上げたい人。
静かに空気を作りたい人。
誰か一人に届けばいい人。
選曲には、その人の生き方が反映される。
だからこそ、
選曲を重ねることで、人は少しずつ「自分」を形作っていく。
なぜR&Bは、内省と相性がいいのか
R&Bは、不思議な音楽だ。
強すぎない。
だが、弱くもない。
前に出過ぎず、
それでいて、感情の深いところに触れてくる。
喜びと寂しさ。
自信と迷い。
甘さと苦さ。
R&Bは、その中間を描く音楽だ。
だからこそ、
R&Bを選ぶ行為は自然と内省に向かう。
今、自分はどんな温度なのか。
どんな感情を抱えているのか。
R&Bは、それを問い返してくる。
DJがR&Bを選曲するということ
DJというと、
「場を盛り上げる人」というイメージが先行しがちだ。
だが、R&Bを選曲するDJは、
それとは少し違う役割を担っている。
空気を急激に変えない。
感情を押し付けない。
ただ、自分が今鳴らしたい音を、
正直に置いていく。
それは、派手な自己主張ではない。
小さな自己実現の積み重ねだ。
今日の自分は、こういう音を鳴らす人間だ。
それを認める行為でもある。
選曲に迷ったとき、技術より先にやるべきこと
選曲に迷うとき、
人はすぐに「正解」を探そうとする。
だが、本当に必要なのは、
テクニックや知識ではない。
少し立ち止まって、自分を振り返ることだ。
何を鳴らしたいのか。
どんな夜を作りたいのか。
R&Bは、その問いに一番正直に向き合える音楽だと思っている。